クリスチャン・ローゼンクロイツ
Christian Rosencroitz

14〜15世紀

ドイツ生まれ。
16才のとき天からの啓示を受けて聖地エルサレムを目指し旅に出るが古代の叡智があるとされるアラビアの謎の都市、ダムカルへいく。そこで東方の賢者たちから魔術書「Mの書」を授けられる。
古代の叡智と魔術により獲得した知識を元に世界を理想社会に変えようと努力するが、賛同者はわずかしかいなかった。
そのため、自分の思想が時期尚早であると考えた彼は「聖霊の家」を建立、少数の弟子を伴い魔術の研究に専念する。
弟子の数が8人になったとき、理想社会を作るための魔術結社「薔薇十字団」を設立。しかし彼の存命中(100年間)は結社の存在はまったくの秘密にした。
そして薔薇十字団が活動している時も、彼は聖霊の家で魔術の研究と「Mの書」の解読に没頭した。
108才のとき、聖霊の家の秘密の部屋で死を迎える。
120年後に発見された彼の体は生前とまったく変わらない状態であった。その部屋からは彼が作った人工太陽や歌う機械なども発見されたという。また、彼は120年後に自分が発見される事もその部屋に書き残していた。彼が解き明かした数々の古代の叡智や魔術はその後、薔薇十字団に受け継がれているという。

薔薇十字団について
ローゼンクロイツが設立したこの魔術結社「薔薇十字団」は次のことを主旨として設立された。
○民主主義政治の確立(君主政治の打倒)
○古代主義の見直し
○無償で病人の治療をする
○人類の霊的進化の手助け
○万能薬(不老不死薬)の研究、発明
○人類の救済
設立時の取り決めとして、100年間、結社の存在は秘密のされていた。
その結社の歴史上の痕跡が初めて認められるのは、1614年〜7年の間に三冊の謎の出版物と、1623年のパリで起きたポスター事件(一夜にしてパリ中の街角に十字団のポスターが貼られた事件)によってである。
そして、それ以降団の主旨に共鳴する人が多くあらわれた。(デカルト、シェイクスピア、ライプニッツなどの有名人も共鳴した。そのうちの数人は団員となったともいわれる。)ところが団の所在はおろか「聖霊の家」の場所さえも未だに謎のままである。一説によれば設立時のメンバーが未だに修道を続けており、チベットの奥地で団の目的の完全遂行のために活動しているといわれる。